小さいお子様の習い事として

 ヴァイオリンをお子様に習わせたいと思っていらっしゃるご家族の皆さま、まだ何を習うとも決めていないけれど、数ある習い事の候補としてヴァイオリンをご検討の皆さまからよく寄せられるご質問があります。

 

ヴァイオリンは小さい頃からでないと上達しない?

 

小さなお子さん(年齢として3歳から6歳くらい)が楽しめる楽器は以外と少ないかもしれません。その中でヴァイオリンは小さなサイズでも大人サイズと同じ音域が出せる楽器です。ピアノも大人と同じ楽器を使用しますが、音楽の早期教育とされるピアノやヴァイオリンは、小さいうちからでないとダメなのではなく、小さいお子さんでもできる楽器、なのです。

このスタジオの生徒さんの、楽器を始めた年齢は幅広く、さまざまです。小学校高学年からスタートした生徒さん、高校生になって憧れのヴァイオリンを高校生活の間だけ楽しんだ生徒さん、定年してからヴァイオリンを始めている生徒さん、皆さん弾けるようになります。


レッスンは父兄がついていないといけない?

ヴァイオリンは自分で楽器を抱え、演奏に適した姿勢をとって音をだします。 初心者のお子さんはその姿勢や弓の動かし方を客観視するのはなかなか難しいため、家で練習する際にわからなくならないよう、レッスンの最中に見てあげてほしいポイントをご家族様にお伝えしています。ヴァイオリンは難しい楽器とされていますが、少しずつ弾けるようになる過程をご覧になると、楽器の音色のコツや聴き方がご家族の皆さんにもわかっていただけるようになります。

 

また、どんなに拙い演奏の中にもその音には弾き手の調子や心情がよく表れます。生徒さんの変化は音になって表れてきますので、その音色の変化に、普段の生活から見えてくるものとはまた違ったお子さんの成長を目の当たりにすることがよくあります。

レッスンを見て下さることで、お子さんだけの習い事でなく、家族が音楽に親しめるように自然と変わっていくと思います。

 


楽器は買わないといけない?

 楽器はどんな楽器も、気候や環境で状態が変化します。ヴァイオリンの場合は4本の弦が張ってありますが、湿度や温度の変化で音程が変わります。自分の楽器がどんな状態になるか、手元に置いて自分で管理できるようにすることはとても大切なことです。

子供用の楽器はセット(ヴァイオリン・弓・ケース)で7万円前後を目安としていただければ、日々の練習に耐えうる楽器が手に入ります。また信用のおける弦楽器専門店であれば、何かあってもすぐに対応してくださいます。楽器のサイズ変更には下取りをしてくださる楽器店もありますので、ご相談ください。


ヴァイオリンのレッスンから学べることは音楽だけ?

「音楽」を知ることは、歴史を知り、外国の言葉を知り、すぐれた作曲家のお知恵を知り、音符の書き方から数字の工夫を知り・・・

レッスンをとおして、楽譜に書かれていることを読み取り、知ろうとする気持ちを育み、音楽の背景に思いを寄せる事で幅広く知識を取り入れていくようになります。無理に覚えていくのではなく、演奏していると必要になってくる知識です。取り入れた知識を活かして演奏するために、自分の心を良く知ろうとし、どうやって身体を使うのかを考えます。ヴァイオリンは人と演奏することの多い楽器ですから協調する方法も考えながら演奏します。

ヴァイオリンを弾いていない時間も、普段の生活の中で音楽に結び付くヒントや助けになることもいっぱいあります。「あ、これはヴァイオリンの時と同じだ」と思える共通項を自分で発見できる楽しさもまた本当の学びであると思います。

 

ヴァイオリンから学べることは「音楽だけ」ですが「音楽」を学ぶことをきっかけに、今は思いもしない枝葉が広がるかもしれません。